イ 本事案の特殊性
(ア) 証拠のねつ造
被告の予告手当と称する金銭の説明(甲55・2頁,甲54・5頁・上から1行目)のための証拠(甲57(乙2))は,東京労働局総務部からの開示資料(甲74の2,甲74の15)によると,金6,000円でも金6,300円でもなく(甲55・2頁,甲57(乙2)),「未計算」(甲74の2,甲74の5)となっており,被告は当該証拠をねつ造したこと(甲55・2頁・甲54・5頁・甲57(乙2)・甲74の2,甲74の5)を示している。
(イ)自己都合による退職と称すること*⁴
a 原告は被告に対して,退職届(甲4)を提出していないから自己都合による退職は事実ではないことは当事者間に争いがない(甲54・3頁)。
b しかし被告は,前記のとおり,公共職業安定所に対して,原告の離職理由を自己都合による退職であると称している(甲9の2,甲21,甲54・4頁,甲57,甲74の3ないし4,甲74の6,甲74の16)。したがって,原告の雇用保険は令和元年12月18日現在でも,補正中(甲53,甲74の6)である。
c 被告は公共職業安定所に対して原告の離職理由を自己都合による退職と称すること(甲9の2,甲21,甲54・4頁,甲57,甲74の3ないし4,甲74の6,甲74の16)で,意図的に原告の失業給付の受給を妨げている(甲54・11頁・上から5行目)だけではないのかもしれない。
d 仮説として厚生労働省の雇用・労働分野の助成金の不正受給⁴(甲77・9頁等)の可能性もある。したがって,原告は被告に手を貸している協力者とは思われたくない。被告の主張を引用すると,「原告の申出の趣旨は失業保険を受給したいというところにあるところ」(甲54・11頁・上から6行目)と述べている。したがって,被告は悪意で公共職業安定所に対して,原告の離職理由を自己都合による退職と称することで,原告の雇用保険の失業等給付を受給できないようにするばかりか,前記のとおり不正受給のために自己都合による退職と称している,あるいは,原告が仮に転職活動をするとしても,原告は履歴書に会社都合退職と書けば良いか自己都合退職と書けば良いかわからない,仮に就職できたとしても,就職先が雇用保険の手続きをすれば原告の雇用保険は補正中であることがわかる。そのとき経歴詐称となるか又はきっと何か問題のあるひとだと解されるであろう。したがって試採用期間中に解雇されるかもしれない。しかしそんなことが狙いだとは思えない。さらに,被告の悪意は前記答弁書(甲54・11頁・上から6行目)においてわかるから,被告は原告に対して意図的・故意で原告に損害を与えている被告の不法行為であると解されてもおかしくはないし,取り返しのつかないことになることがわからない,もしくは,被告のコンプライアンス意識の低さはその他散見されるとおりである(甲44の1ないし甲44の6,甲50,甲51,甲62ないし甲67,甲71ないし甲78)が。こうして,原告は被告によって,現在雇用保険の手続きをするふつうの会社に就職活動をすることもできない被害者となった(甲53,甲74の6)。又は助成金の不正受給⁴の協力者として道連れにされるかもしれない。
e よって,本事案を是認すれば,不法行為を構成することになる。
(つづく)