不当解雇と労働審判の結果(訴状のつづき③)

広告

ウ 本件解雇の意思表示

(ア)本件第1解雇と本件第2解雇

広告

a  被告会社の名駅校の教室長染矢氏は,平成30年11月1日突然,予告手当の支払いをしないで,「もう今日で来ないでください。」(甲59・最終頁)と原告の就労をやんわりと不当に拒絶(甲54・4頁)した(以下「本件第1解雇」という。)。

b さらに被告は原告に対して,本件有期契約の特約(甲1の2・雇用契約の終結に関する事項・第3項)に基づき,平成31年3月13日付「予告手当支払いについてのご案内」(甲14)において労務の提供を断念していない原告の就労を不当に拒絶した(以下「本件第2解雇」という。)。

(イ)労働審判手続における経緯

広告

a 被告の主張

ア 一方で,被告は,公共職業安定所に対して,原告が自己都合による退職であると称している*⁴(甲9の2,甲21,甲54・4頁,甲57,甲74の3ないし甲74の4,甲74の6,甲74の16)。

イ 他方で,労働審判手続期日において,平成31年3月29日付10万4,910円の予告手当と称する支払い(甲6の2,甲54・3頁ないし5頁)をもって,平成30年11月1日に遡及して解雇の効力を生ずるものと解すべきである(甲54・14頁・上から2行目),ただし,「解雇予告手当の支払は解雇が有効になされていることの当然の前提である(甲54・14頁・上から2行目)。」と主張している(以下「本件第3解雇」という。)。

b  原告の主張

広告

ア 本件解雇(本件第1解雇ないし第3解雇)は,被告会社による違法・不当な就労拒否及び違法な解雇処分である。

イ  原告は,後に,平成31年3月29日付入金額10万4,910円(甲6の2)は,金21万9,240円の予告手当と称する金銭から, 不当に低い金額の社会保険料(*⁶(サ))を不法行為相殺し,不詳な 金銭6,300円を加算(甲54・3頁)した金銭であることを答 弁書においてはじめて知り,労働審判手続期日においても,被告は 原告に対して説明が「明らかである。」と繰り返すのみであったが, 原告には被告の不詳な説明による不詳な金銭については理解する ことはできない。

広告

ウ 後記・2項イ(ア)で詳述しているが,結局,これらの不詳な金銭の説明は,ねつ造した証拠にもとづく虚偽の説明であることが明らかになった。

エ さらに,これらの金銭は相殺消滅した。詳細は,後記・2項オdで述べている。

オ 「使用者が労働基準法二〇条所定の予告期間をおかず,または予告手当の支払いをしないで労働者に解雇の通知をした場合,その通知は即時解雇としては効力を生じないが,使用者が即時解雇を固執する趣旨でない限り,通知后同条所定の三〇日の期間を経過するか,または通知の後に同条所定の予告手当の支払をしたときは,そのいずれかのときから解雇の効力を生ずるものと解すべき(最高裁判所昭和24年(れ)第39号同25年7月19日大法廷判決)」と判示している(甲68)。

広告

カ  したがって,上記判例によれば,被告の主張のとおり,そもそも「予告手当の支払は解雇が有効になされていることの当然の前提であるから」(甲54・14頁・上から2行目)被告が平成30年11月1日に予告手当を支払っていれば即時解雇の効力を生ずるものと解すべきだが,判例のとおり予告手当の支払いをしないで労働者に解雇の通知をした場合,その通知は即時解雇としては効力を生じない。

キ したがって,被告の主張するように「予告手当の支払は解雇が有効になされていることの当然の前提であるから」後に予告手当の支払いをしたとしても,平成30年11月1日に遡及して,解雇の効力を生ずるものと解すべきだとするその他の判例はみあたらない。

広告

ク よって,本件第3解雇は無効である。

2 前提となる事実と理由

ア 労働審判手続期日

  • 第1回労働審判手続期日において,労働審判委員会は,解雇は有効ではないとした。
  • したがって,被告の主張は,原告の就労を不当に拒むものであり「原告には職場復帰してほしくない。辞めて欲しい」という趣旨であった。そこで原告が仮に職場復帰を諦めるなら,解決金をいくら希望するかという話になった。
  • 労働審判委員会は原告の賃金(支払明細等が手元にないときに甲6の2及び甲19で算出した手取額での月額約27万円)を全額給与として認定*⁵し,約27万円の8ヶ月分の金216万円が解決金として妥当であると認定した。
  • したがって,原告は被告に対し,同日中に解決ができるのであれば,金200万円の解決金の支払いを希望した。しかし,被告は金100万円を超える解決金は想定外であるとし,第2回期日が設けられた。
  • しかしながら,労働審判委員会の方々にはご尽力いただきましたが,労働審判手続は第24条第1項により終了となった。

(つづく)

相手方答弁書

広告