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(以下補足の意見)
*1 別途手当とは(講師が生徒を指導する指導料のこと 答弁書に400円と記載あり)
- 基準賃金は別途手当も時間給である。他方別途手当は,後記職能及び属性によって加算がある成果報酬型賃金である。というのは,指導後に被告に対して報告書を提出し,承認されなければ賃金に加算はないからである。
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- 別途手当の職能と指導を担当する学生の属性の両者がそろって,かつ指導を実施しないと(甲52の3最後のあたり,甲52の4冒頭・染矢氏の「4/24の授業を消し,5月に一回やったことにして調整して下さい」),正確な金額が算出できない。
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- 職能とは,たとえば原告の場合は,経営学研究科博士課程前期課程を修了しており,税理士法第8条第1項に該当する者であり,専門学校での講師経験があり等,それらが評価されベースとなる講師のランクが決まる(ランクには,「プロ」「スタンダード」等がある)。それらに加えて,被告会社の教室での講義回数及び指導を担当した学生の属性によって経験値が変わる仕組みとなっている。
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- 属性とは,小学生を指導した場合と高校生を指導する場合では一時間あたりの指導単価が異なることを示し,職能と属性を掛け合わせた結果に対してそれらを換算するPCシステムが被告会社にはある。
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- PCシステムによって算出される一時間あたりの加算額は,指導を実施すると,講師の職能のうち経験値が上がるが,当該経験値は,講義の実施前まで遡及して反映されるものである。
- そのため別途手当は職能給ともいわれ,事前に概算の手取額しかわからない。支払われる手取額のひと月あたりの総額は,インターネットでトライ教師アプリのマイページお支払い金額(甲19)にアクセスすれば,確認することができるし,当該金額を銀行振込にて本給の支払期日と同日に受領していた事実が確認できる(甲6の2)。いずれにせよ被告の指揮命令下の労務提供の対価として時間給で支払われる基準賃金である。
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- 一方で,所得税法第28条第1項は,「給与所得」について「棒給,給料,賃金,歳費及び賞与並びにこれらの性質を有する給与」と給与の例示を列挙するのみで,その実質的な定義を与えていないところ,他方で,最高裁判所は,業務の遂行ないし労務の提供(これらを併せて以下「労務の提供等」ともいう。)から生ずる所得が所得税法上の事業所得と給与所得のいずれかに該当するかを判断するに当たっては,租税負担の公平を図るため,所得を事業所得,給与所得に分類し,その種類に応じた課税を定めている所得税法の趣旨,目的に照らし,当該業務ないし労務及び所得の態様等を考察しなければならないなどとした上で,「事業所得とは,自己の計算と危険において独立して営まれ,営利性,有償性を有し,かつ反復継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められる業務から生ずる所得をいい,これに対し,給与所得とは雇傭契約又はこれに類する原因に基づき使用者の指揮命令に服して提供した労務の対価として使用者が受ける受ける給付をいう。なお,給与所得については,とりわけ,給与支配者との関係において何らかの空間的,時間的な拘束を受け,継続的ないし断続的に労務又は役務の提供があり,その対価として支給されるものであるかどうかが重視されなければならない(最高裁判所昭和52年(行ツ)第12号同56年4月24日第二小法廷判決・民集35巻3号672頁)。」と判示している。
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- したがって,原告の賃金はすべて給与所得であり,「自己の計算と危険において独立して営まれ,営利性,有償性を有し,かつ反復継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められる業務から生ずる所得」である側面はもっていない。
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参考
a 所得税法の定め
ア 源泉徴収義務者
所得税法第6条は,同法第28条第1項に規定する給与等の支払をする者とその他同法第4編第1章から第6章までに規定する支払をする者は,同法により,その支払に係る金額につき源泉徴収をする義務がある旨を定めている。
イ 事業所得
所得税法第27条第1項は,事業所得とは,農業,漁業,製造業,卸売業,小売業,サービス業その他の事業で政令の定めるものから生ずる所得(山林所得又は譲渡所得に該当するものを除く。)という旨を定めている。
ウ 給与所得
所得税法第28条第1項は,給与所得とは,棒給,給料,賃金,歳費及び賞与並びにこれらの性質を有する給与(以下「給与等」又は「所得税法第28条第1項に規定する給与等」ともいう。)に係る所得をいう旨を定めている。
エ 源泉徴収義務
所得税法第183条第1項は,居住者に対し国内において給与等の支払をする者は,その支払の際,その給与についての所得税を徴収し,その徴収日の属する月の翌月10日までに,これを国に納付しなければならない旨を定めている。
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